こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

「そんな立派なものじゃないです」と思った

実家の団地のお向かいの棟に、母親同士が交流のあるご家庭があった。
そのご家庭には、私より2学年下の男の子がいた。その子と私の親交はほとんどない。

どういうタイミングで聞かされたか憶えていないのだが、母がお相手のお母さんに聞いた話によると、その男の子にとって私は「あこがれの人」らしかった。
「努力の人」ということで。

私は中学時代、野球部の部活を終えて学校から帰宅した後の夜に、毎晩200回ほど「素振り」をしていた。
小学生だった彼が自宅からそれをよく目撃していたそうだ。
ありがたいお話だったが、それを聞いた時の私は「そんな立派なものじゃないです」と思った。
後ろめたいような、ばつの悪さがあった。
なぜなら、私は引退間際の残り数ケ月になって、その素振りをやめていた。
「レギュラーでもない。試合にも出られない。こんな素振りに何の意味があるだろう・・・?」
そう思って、最後の最後になって素振りをやめたのだ。
その事実を私自身が憶えていた。
「俺はそんな立派なものじゃないです・・・」

ただ、その少年は中学から野球を始めたにも関わらず、その子の代ではキャプテンか副キャプテンを務める強打者になったと聞いた。
彼はきっと(彼こそは最後の最後まで)素振りを続けたのだろうな、と思う。
恐縮するしかない買いかぶりではあっても、彼のその取り組みに私が良い影響を与えていたのだとしたら、その点だけは素直に「良かった・・・」と思う。

聞かされたのが後年であることは間違いないが、どういうタイミングだったかは憶えていない。
でも「俺はそんな立派なものじゃないです・・・」と思うしかなかったそんな自分を今後は脱したいと思った気がする。

その後も挫折だらけ上手くいかないことだらけのスポーツ人生だったが、今振り返れば、トータルでは、頑張り続けた日々だったように思う。
特にスポーツ人生の後半終盤では以前の自分を払拭すべく、頑張ったように思う。
そう思ってあげて良いように思う。

カロリーメイトのこのCMを観た時(最近久しぶりにこれを観た時)、涙が出た。
いいこと言いますね、先生。

そして、自分をほめてあげたくなった。


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このCMは、私がわが子に残すメッセージではない。わが子は十分頑張ってきたし、今はそんなに頑張らなくていい。少し休もう。
このCM、今回の投稿は、私が自分で自分をほめるために残した。

 

 

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