こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

こぶとるじいさん の おにせいばい 9

9,
おじいさんはいいました

おぬしたちのむらがはぐくんできた「こぶぶんか」を
わしがきょうおわらせてしまった

じぶんではただしいことをしたとおもっておるが
ひょっとするとわしはまちがったことをしてしまったのかもしれぬ

もしこのあと、むらがよくないことになってしまったら
わしをうらめ
みんなでわしをどなりつけにこい
そのかくごはできておるよ

おとこおにたちはピンとたって
まじめなかおをして
きれいなめをして
おじいさんのはなしをきいていました

とくだいのあのこぶはなくなったものの
きいろおにがみんなをだいひょうしていいました

じいさんはわるくねえ
かんしゃする

そして、きいろおにはなかまおにたちにいいました

みんな、すまなかった
おれはどうかしてしまっていた、ゆるしてほしい

むすめおに、
おじさんおに、おばさんおに、
ばあさんおに、じいさんおに、
そして、こどもおに、
みんなでここからまた
いいむらをつくっていこう

 
おじいさんはにっこりわらってうなずくと・・・
( 10につづく)

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