こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

こっちの方がうれしかった

私が小学校1年生2年生の時は担任の先生が同じでした。クラス替えもなく、そのまま持ち上がりでした。
担任のその先生は好きでした。
同じ学年の他の先生全員と比べて考えても、その先生が担任で良かったと思っていました。
(過去記事に書きましたが、逆上がりのテストの時は反抗してしまいましたけどね(汗))

その先生の指導の下、1年生の時は読書感想文、2年生の時は作文で、県のコンクール(?)か何かに応募すべく、取り組まされました。
先生が選ぶ、クラスからの代表3名くらいに入ってしまって。
私はこの時の取り組みが嫌でした。

先生から赤ペン添削が入って、表現や言葉が変えられまくりました。
1年生の時の読書感想文では「ここを読んだ時はどういう気持ちがした?」と聞かれ、自分としてはあまり感じることの少ない場面だったから元々の感想文で触れてなかったはずなのですが、質問されて仕方ないから無理やり感想をひねり出したら、それがそのまま採用されて最終原稿に残ってしまったり。
2年生の作文の時なんかは「こういう出だしの方が印象的じゃない?」と、ほぼ先生考案の文頭が導入されたり。

「もうこれは僕が書いた感想文じゃないよ・・・」
「もうこれは僕が書いた作文じゃないよ・・・」
そう思っていました。

私以外に選ばれた子の、添削前の作文を読ませてもらった時、大人が書いたようなすごい文章で「とてもかなわない」と思ったのも憶えています。
その子はとても優秀な子だったので、親が代わりに書いたとかではないですよ(笑)
その子は小学3年生の時には転校していなくなってしまいましたが、風の便りで、後々お医者さんになったと聞きました。

コンクール応募からしばらく後、クラス全員の前で(どういう内容だったか忘れましたが)私も含めた3名の作文について「賞を取りました」のような発表がされたのですが、そういう経緯で出来上がった作文ですから、私としては全くうれしくなかったのを憶えています。
むしろ、恥ずかしかった。居心地の悪い思いがしました。


時は過ぎ。6年生の時。
この年の担任は1年生2年生の時の先生とは違う先生でした。私はこの先生も好きでした。
(当時は多少反発とかもしたのですが、今思うととても良い先生でしたし、私にとっては、一番好きな先生かもしれません。)

ある日、先生から全員に冊子が配られました。
「県の作文コンクールで賞に選ばれた作品が載っているから、みんな時間がある時に読むといいよ~」とのことでした。
私は「興味深いタイトルのは後で読んでみよう」「うちの小学校から選ばれたのは・・・ああ、〇組のあいつのか」等ぱらぱらやって、最後に、『全文掲載の優秀賞には選ばれなかったけど、頑張って書かれた佳作たち』のような巻末のコーナーを見ました。
文章はなく、タイトルと作者名(と学校名)だけがずらっと並んでいました。
私は「うちの小学校からは・・・」と、さっきと同じように見ていました。
そして、ビックリ。
私の名がそこにありました!
たしかに夏休みの宿題か国語の授業か何かでそういう作文を書いた記憶はある。
でも、先生、応募するとか一言も言ってなかったけど?!

驚きはありましたが、不満などは一切なく、この時はとてもうれしかったのを憶えています。
「たぶん(絶対)、先生は一文字も変えることなく、そのまま応募してくれたはず。これは正真正銘『僕の作文』だ」

全文掲載されていたら逆にちょっと恥ずかしかったかもしれず(笑)、タイトルと名前だけが記載されていたこの時の「サプライズ喜び」は、私としては本当に本当に心からうれしいものでした。
(プロの作品なら「編集者や校閲者と協力し合って」も大事なのでしょうが、小学生の作文だったら「本人が書いたまま」で良いような気がします。私はそう思います。)

先生!ありがとうございました^^

 

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