こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

「ともだち100人できるかな」の逆を言うような

いつもだと橋本治さんの本は私の頭には難し過ぎますが、橋本治さんのこの本「ぼくらのSEX」は読みやすくて、面白かったです。

ぼくらのSEX (集英社文庫)

 

「恋愛」については、私はちょっと完全には受け入れられない部分もありました。
橋本治さんは、恋愛については「恋は尊敬から始まる」や「相手が素晴らしいのはわかっていて、相手と同じレベルの素晴らしさに到達できなければ安心できないのが恋だ」とか、他の著書でも常にそういう観点だった気がしますが、庶民の恋愛だと「人としての高み」だけにスポットを当てるものでもないような・・・。
私がパートナーを尊敬していないということではないですが(汗)
何より、「私が尊敬してもらえるような人間じゃないから」ということもありますが(苦笑)

「好きだ」「一緒にいるとうれしい」「一緒にいると楽しい」「一緒にいるとホッとする」それだけでも十分「恋愛」と言っていいのでは?(そう言わせてください)と思った記憶が・・・。

でも、童謡の歌詞「ともだち100人できるかな」の逆を言うような、下記のような語りかけは、読んだ当時の私の胸に沁みました。

「恋愛に限らず。
誰でも彼でも受け入れるというのは『自分が無い』ということだ。『勇気がない』ということだ。
自分が『必要だ』と思った人と、勇気をもって付き合いなさい。
付き合いたくない者に対しては『嫌だ』と。『自分はこうだ』ということを勇気をもって示しなさい。
それでいいんだよ」

(記憶頼りなので、正確ではないですが、こんな語りかけがありました。)
私にはとてもいい本でした。

 

ぼくらのSEX (文庫ぎんが堂)