こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

たしか、親父が「内臓をごっそり取った」その夜に

胃カメラは複数回経験、大腸カメラも複数回経験。今のところ異常なしのおじさん、こうきちです。
でも、缶チューハイの飲み過ぎで、軽度の逆流性食道炎です。時々、胸やけひどいです・・・。

父より先に母が大病を患い、胃のほとんどを切除しました。
当時は私に知識がなく、「最近でいうと王監督も手術成功で回復したし、大丈夫!」と確信していましたが、後になってステージ等から思うに、母の時は母の時で大変な病状だったと、今ならわかります。
今思えば根拠もないのに、母には「絶対大丈夫」と言ってしまっていました。
でも、遠方からお見舞いに戻ったし、短期帰省中に一日二度お見舞いにいった日もありましたし、気持ちは伝わったと思います。
母は再発なく、その病を乗り越えることができました。

父はもっと重かった。母と同じ病気でした。
当時は禁煙に成功していましたが、かつてはヘビースモーカー。加えて大酒飲みでしたので、胃は全摘出が決まっていました。
最終的には胃の周りの色んな臓器も一緒に摘出しました。
医師が摘出後のそれらを見せてくれました。
こんなに内臓を取り出しても人間は大丈夫なのか・・・と、人間の生命力と医学の力に驚きました。

父を病院に残し、母と姉と私で実家に戻った日がありました。
その晩、「俺たちが落ち込んでいても仕方ないから、今日はみんなで笑おう。笑って、プラスのエネルギーを親父に送ろう」と私が提案しました。
(母は母で再発予防の闘病中だったこともあり。)
それで、3人でTSUTAYAに寄って、「M-1チャンピオン 決勝漫才コレクション」のようなDVDを選びました。

一度、手術予定日に手術がなされず流れた日があったので、そっちの晩だったかもしれません。
そっちの日はそっちの日で「今後出る親父の診断結果はどうなのだろう・・・」と家族全員不安でした。(「残念ながら手術できません」となる可能性もありました。)不安なそっちの晩だったかもしれません。

あるいは、手術は成功したものの内臓をごっそり取り出したことで、そのまま集中治療室(?)に入っていくのを見送った日か。

とにかく、黙っていたら、3人ともどこまでも沈んで行きそうだった晩。

実家に到着し、3人で軽い夕食を済ませ、全員ひと風呂浴び、3人でDVDを観ました。
(父が亡くなっていたら、もちろんこんなことはできていません。)
でも、その日の3人には、それが必要でした。

度数低めのお酒も軽く入れながら、3人で涙を流す勢いで大笑いしました。
近所に聞こえそうなボリュームの声で。

「お父さんが今日手術だって(ヒー)、近所の仲良しさんたちみんなに(ヒー)伝えたのに(ヒー)、こんなに笑って(ヒー)、不謹慎一家と(ヒー)思われるよね(ヒー)」と、3人で爆笑し続けた晩がありました。(ヒー)(涙)(ヒー)(涙)(ヒー)

父も再発なく、その病を乗り越えることができました。

でも、自分が病院で大変だった晩に、妻娘息子が大笑いしていたことは、おそらく父は知りません^^

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