こうきちの小屋 はるのこうきち雑記ノート

抱きまくら抱きしめて眠るおじさんの日々

ポートボール

小学校の体育でポートボールに取り組んだことがある。
ポートボールとは、こういう球技。

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正式にはバスケのようなドリブルは禁止という話もあるようだ。
私が小学校でやった時どっちだったかは忘れた。

なぜなら、私は「ゴールマン」だったからだ。

ポートボール専用の台の上に載り、味方のシュートをキャッチする。
いわば、人間バスケットリング。
(少し違う・・・? 違わないと思うが。)

私に与えられたポジション「ゴールマン」の話をする前に、「ガードマン」の話をする。

ガードマンは相手チームのゴールマンの前に陣取る、ディフェンスの最後の砦。
敵のシュートをはじくのが役割。
ハンドボールゴールキーパーとバレーボールのブロックを両方こなすようなイメージ。
そして私のチームには、優秀なガードマンがいた。
俊敏でそこそこ長身、ジャンプ力もあった。
カンフー少年のような感じでボールを叩き落としまくっていた。
それだけの身体能力がありながら、バスケのドリブルなんかはぎこちないタイプだったので、彼にとってはこのポートボールのガードマンは天職のように見えた。

でも、茶化しているわけではない。頼りになってかっこよかったのだ。
ドイツなんかではサッカーのゴールキーパーは大人気だと聞いたこともある。
それに通じるかっこよさだった。

 

そして、ここからは私の話。ゴールマンだ。
私はでかい小学生だった。
運動神経はガタガタだったが、でも、ドッジボールで自分に投げ込まれた球を取るのは下手ではなかった。剛速球であっても正面ボールならキャッチはできた。
キャッチのための最低限の技術はあった。
動きは悪いが、とにかくでかく、キャッチはできる。
そんな私がゴールマン。
私にとっては、このポートボールのゴールマンは天職のように思えた。
私、大活躍。

私たちのチーム。リーグ戦を全勝で終えた。完全優勝

チームメイトがでかい私に向けて、山なりふんわりシュートを放つ。敵ガードマンのジャンプが届かない軌道で。
「うわ~い」という感じで私が万歳キャッチする。
大量得点。

でも、私はわかっていた。

私のプレーぶりに、かっこよさはほとんどないということを。


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本当は上の一行で終わるつもりだった。
でも、地方によっては今でもこのポートボールを競技として楽しんでいる子がいるらしいのだった。
全国のゴールマンくん。ゴールマンさん。
胸を張ろう。
かっこよさはないかもしれないが、誰かがやらなければならない仕事だ。
適性があるのなら、胸を張って活躍すればいい。
きみのチームは、きみを必要としている。

正直にいえば、私はこのポートボールでチームに貢献できていたことをうれしく思っていた。
体育の時間が嫌いな私が、ポートボールに取り組んでいた期間は体育が嫌ではなかった。楽しみだったのだ。

ポートボール、ありがとう。
ゴールマンばんざい!

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